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日本国内の動向

さて、日本においては2004年6月にJIS X8341-3:2004が制定されたわけですが、その取り組みは意外と早くから行われてきていました。

1999年5月:『インターネットにおけるアクセシブルなウェブコンテンツの作成方法に関する指針』

当時の郵政省と厚生省が共同で開催した"情報バリアフリー環境の整備の在り方に関する研究会"が、Webコンテンツのアクセシビリティに関する指針をまとめていました。これは、翌2000年11月に開催された第5回IT戦略会議・IT戦略本部合同会議に参考資料として提出されたのですが、あくまで参考資料という位置づけであったためかこのことは意外と知られていません。しかし、官公庁や地方自治体のWebサイトでは、自主的にこの指針を尊重するところがありました。内容的には、W3CのWAIが策定した『WCAG 1.0』を日本語に翻訳したのみで、日本語特有の問題まで加味されたものではありません。

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2001年3月:『行政情報の電子的提供に関する基本的考え方(指針)』

前述の指針が政府の基本方針として活用されることとなり、高齢者・障害者とそれ以外の人との間に生じる情報通信の利用面での格差(いわゆるデジタル・デバイド)が、社会的および経済的格差につながる恐れがあるとして、このデジタル・デバイドの解消が重要な課題として認識されるようになりました。誰もが情報通信技術の利便を享受できる"情報バリアフリー"環境の整備を推進していくという基本方針が、『行政情報の電子的提供に関する基本的考え方(指針)』という文書でより明確になったのです。電子政府、電子自治体の実現への動きが加速化するなか、これまでは窓口で提供されていた行政サービスがインターネット上で提供されるには、このデジタル・デバイド解消が必要不可欠です。

2001年7月:2年間に及ぶ『ウェブ・アクセシビリティ実証実験』の実施

総務省では、こうした動きを受けてWebサイトのアクセシビリティをオンライン上で点検するシステム『ウェブヘルパー(旧:J-WAS)』の開発を行い、実証実験を経てその成果が公開されました。この実証実験では、セミナーやコンテストなどの普及啓蒙活動もあわせて行われ、それらの成果は現在もWebサイト『みんなのウェブ』で公開されています。また、『ウェブヘルパー』の公開と同時に、通信・放送機構から『みんなが使えるホームページの作り方』というパンフレットも全国の自治体に配布されました。

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2004年6月20日:JIS X8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』制定

そして、2004年6月20日に経済産業省が3年間かけて策定作業を行ってきたWebコンテンツのJIS(日本工業規格)が制定されました。財団法人日本規格協会の情報技術標準化研究センター(INSTAC)が組織したワーキンググループには日本を代表する専門家が参画し、2003年10月~11月にかけてはその素案の公開レビューも行われました。これは、日本初の公的なWebアクセシビリティに関する指針であり、官公庁や自治体などの公共分野のWebはもちろんのこと、教育機関や民間企業などのWebにおける積極的な取り組みが期待されています。

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u-Japan構想

総務省では、e-Japan戦略に続き、2010年までにユビキタスネット社会を実現することを目指した『u-Japan』構想を掲げています。この『u-Japan』の"u"には"ユニバーサル"、"ユビキタス"でいつでも、どこでも使えるという意味があるほか、"ユニバーサル"という意味もあり、誰でも使えるという意味が込められています。ユニバーサル性の確保をテーマの一つとして、ICT(Information & Communications Technology 情報通信技術)の使いやすさを向上させるためのユーザインターフェースの向上などユニバーサルデザインの推進、高齢者・障害者等のICTを利活用した社会参加の仕組み作りを目指しています。

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みんなの公共サイト運用モデル

2005年12月には、地方自治体のWebサイトを JIS X 8341-3に対応してアクセシブルにしていくために、Web制作のプロではない自治体職員が活用できる手順書やワークシート類をまとめた『みんなの公共サイト運用モデル』が策定されました。これは、高齢者や障害者を含む誰もが地方自治体のWebサイトやWebベースのアプリケーション等を利用できるようにすることを目的として、2004年11月から「公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会」において検討が進められてきたものです。Webアクセシビリティの維持・向上を実践するための各種手順書やワークシート類が、無償でダウンロードできます。

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