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Infoaxiaレポート:IDEAS 2004(米国・ワシントンDC)

写真:IDEASの会場を案内する看板

2004年11月2日、3日の2日間にわたり、米国のワシントンDCにて『IDEAS 2004』が開催されました。『IDEAS』は、米国のリハビリテーション法508条をテーマに、主に米国連邦政府の職員を対象にしたカンファレンスです。会場内ではアクセシビリティに関するソリューションを提供する企業のブースが並び、4ヶ所のセミナールームでは同時進行で有識者や専門家によるセミナーが行われます。インフォアクシアでは、現地で独自に取材を行い、Webアクセシビリティに関する動向のレポートをまとめました。

大統領選に沸くワシントンDCにて開催

『IDEAS』は毎年11月の第1週に開催されているが、今年はちょうど大統領選挙と日程が重なってしまい、例年と比べると来場者数はやや少なめだったようだ。2001年6月にリハビリテーション法508条で連邦政府機関にアクセシビリティの確保が義務付けられてから、3年以上が経過した。2004年6月にJISが制定された日本よりもちょうど3年先行しているだけに、果たして現状はどうなっているのか気になるところだ。

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アクセシビリティの次はユーザビリティへ

今年の特徴は、セミナールームで開催されたセミナーのテーマにあらわれていた。リハビリテーション法508条はアクセシビリティに関する法律だが、今年の『IDEAS 2004』のセミナーでは "ユーザビリティ" をテーマにしたものが多かった。これは昨年まではなかった傾向である。

「施行から3年が経過して、連邦政府機関のWebサイトは508条のガイドラインに準拠するということが普及してきた。Webサイトは着実にアクセシブルになってきているが、ユーザーからすればアクセシブルなだけではまだ問題が残っている。アクセシブルなだけでなく、ユーザブルでなくてはならない。」(ザ・パチェロ・グループ マイク・パチェロ氏)

たとえば、画像にはalt属性をつけて代替テキストを記述する、といった基本的なことは定着してきたが、果たしてその代替テキストの記述内容がユーザーにとって意味のあるものになっているかどうかは改善の余地がまだまだあるということだ。つまり、チェッカーなどのツールで自動的にチェックできレベルでは向上してきているが、自動的にチェックできない部分についてはまだまだ改善の余地がある、という言い方もできるだろう。そして、ここでいう "ユーザビリティ" とは、"障害者ユーザーにとってのユーザビリティ" を指す。

今後は障害者だけでなく高齢者への配慮も重要

日本の JIS X8341-3 はその正式名称にもあるように "高齢者・障害者等配慮設計指針" である。それに対して、米国のリハビリテーション法508条は障害者のアクセシビリティだけを対象としている。米国では高齢者への配慮という考え方はないのだろうか。企業のブースでも高齢者を意識したソリューションの展示は見られなかった。

「そんなことはありません。米国も高齢者人口が増加しているので、当然高齢者への配慮というのもますます重要になってきています。ただ、リハビリテーション法508条には高齢者は含まれていません。企業のブースが障害者へのソリューションばかりというのは、単にそういう理由からです。しかし、実際には障害者だけでなく高齢者への配慮というのも重要なテーマになってきています。その点では、今後は米国が日本から学ぶことも多くなるでしょうね。」(米国商務省標準技術局 メアリー・セオフェイノス氏)

米国においても高齢者人口の増加に伴い、高齢者ユーザーへの配慮というのもアクセシビリティの範疇で考えられ始めているようだ。これは複数の有識者からのコメントからもうかがえたことで、特に高齢者層をターゲットにしている米国の企業サイトではその意識が高まってきているという話も聞けた。

『IDEAS 2004』詳細レポート

以下、『IDEAS 2004』で行われたWebアクセシビリティに関する講演・セミナーおよび有識者や専門家への単独インタビューをまとめた詳細レポートです。

キーノートセッション

セミナー

単独インタビュー

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